食べ歩きが好きな者にとって、北千住駅周辺は飲み屋が集まった魅力的な町ですが。
魅力は飲食店の多さだけではありません。
北千住は歴史のなごりも残した町でもあるのです。
そして、個人的に気に入っているのは、北千住の路地が大小含めて100本をほどあるところ。
路地は表舞台にはない潜在的な魅力が秘められています。
そこで今回は、北千住駅からアーケードを抜けて西口方面へ当てもなく路地を散歩してみました。
路地裏を散策すれば新たな出会いが
駅前のアーケードを抜け、日光街道も通り抜け。最初に見つけた路地へ突入しました。土地勘がないので場所も住所もわかりません。
でも、ワクワク感だけはみなぎっています。
私のモットーは直進。
ひたすら、まっすぐに進む。
幅の狭い道だって、臆せずに進む。
草木が持つ力は人間の予想を上回る。
固いコンクリートだろうが、アスファルトだろうが関係ない。
陽の目を見る可能性があるのならば、貫いて咲いてやる、という根性は逞しいです。
こちらはブロックの壁が最初から建てられていたのか、木が最初から植えてあったのか気になってきますね。もし木が最初植えてあったのならば、確実に設計ミスです。
そのまま一心不乱に進むと広い公園を発見!
住宅街や裏路地に違和感なく公園が融合しているところにセンスの高さを感じます。
広々としていて遊びやすい場所ですね。
なんだか路地のゴールにたどり着いた感覚です。
妙な達成感が湧いてきなので別のルートで引き返すことに。
早くも折り返しへ
別ルートの路地に入ると、優しさ溢れる注意書きを発見。
「いや、注意なのか?それともお願いなのか?」どちらにも捉えられますね。
過去に何かあったのだろうか…パンクしないことを祈ろう。
しかし、北千住の路地は面白い。進むと住宅の中に公園が3・4つ紛れ込んでいますからね。
規模は大きくないにしても感覚的に数が多い気がします。
ところで君たちは何を見つめているのだ。
なんと、あの森鴎外先生に関わる石碑のようなものを発見しました。
特徴のない小さな公園の一角になぜ…。
説明書きによると、森鴎外先生は4年間、北千住に住んでいたとのこと。
そのご縁によって紆余曲折を経て作られたものだそうです。
先生の当時の北千住の暮らしについて貴重な話も伺えました。
先生曰く…
「当時の北千住は地形柄。
雨が降ると水が溜まりやすく、田畑を荒らしてダメにしてしまう。
それで農家さん達が頭を抱えていたところ。
整備するために様々な人達が立ち上がり、住みやすくなっていった」
当時は作物を育てるのに苦労していたことが伺えますね。
路地を散策して思うこと
路地を進めば、公園と巡り合う回数に驚くでしょう。
また、北千住と森鷗外先生の間には縁があったと知るきっかけを与えてくれました。
住宅街の中に上手く公園が溶け込んでいる雰囲気が美的センスの高さを感じさせますね。
やはり侮れない北千住の路地です。