雨の日はできることなら出歩きたくない人が大半だろう。
傘をさすのが煩わしかったり、濡れるのが不快に感じたりと良いイメージが湧いてこない。
だがしかし、雨の日だからこそ、出会える景色もあるはずだ!
ということで、あえて雨の日に北千住を散歩してみた。
雨は無慈悲に降り続ける
北千住駅を降りて東口にある千住旭町商店街の周辺を散策開始。
雨脚は強く、叩きつけるような降り方だ。
傘をさしていても、横風で服の袖やお腹の辺りが少しずつ濡れてくる。
靴やズボンの裾は完全に雨の攻撃が直撃中。
「こんな雨の強い日に散歩するものではないな」と早くも後悔をしながら散策。
強い雨にも負けず、凛とした姿で佇むオブジェを眺めていたら、なんだか励まされてきた。
負けたらダメ。
雨の日だからこそ、出会えるものがきっとあるはず。
折れそうな気持ちを奮い立たせて再び散策。
雨露に濡れた植物は、どこかセクシーさを感じさせる。
風呂上がりの濡れた髪の毛に色気を感じるのと、少し似ているのかもしれない。
植物にとって雨は恵みの産物である。だから、イキイキしているのだろうな。
存在感・見た目から強い生命力を感じさせられる。
長い鶏の脚のようにも見える木。
剪定された枝から新芽を出して成長していく過程なのだろうか。
今後の動向が気になる存在なのは間違いない。
道幅を上手く活かした緑地化計画。
植木鉢に入れられて、列からはみ出ずに並んでいる。
穏やかな話じゃないぞ。
ダメって言われるとやりたくなるのも人間の性。
「押すなよ・押すなよ」という芸人魂をくすぐる心理が働く。
雨でインクが滲んでより、恐ろしい感じに仕上がっている。
誰のための貯金箱。
いや、新手の賽銭箱なのかもしれない。
もしかしたら、心優しい人が入れてくれる可能性もあるはず。
とりあえず、今は雨が容赦なく募金してくれているだろうね。
アサガオかな?
花に疎いけど、美しさは感じられた。
支柱に巻き付いて、思い思いの場所で花を開花させる。
これを美しいと思わずして、何を思うのだ。
美しいのは花ばかりではない。
雨に打たれる瓶だって、どこか荒々しくて野性味のある美しさがある。
「おまえさん、傘をささないのかい?」
「今日は雨に濡れたい気分なのさ」
こんなイメージを彷彿とさせる。
男は涙を雨で誤魔化すような不器用な生き物なのさ、多分ね。
変な妄想していたら、グッと帰りたくなってきた。
当てもなく、ただ雨に打たれていて辿り着いた場所は…オアシス?
いや、突如現れた動物園でもなく、公園だった。
カバさんのお尻が魅力的ではないか。
雨に濡れてより一層美しさが際立っているな。
雨の日で見えた景色とは
何度も心を折れそうになりながらも、出会えたものがあった。
そのどれもが、幻想的で魅惑たっぷりの美しいものばかり。
やはり雨の目ならではの景色はそこに存在したのだ。
声を大にして言いたいオススメはしないと。